2020年4月7日

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する緊急事態宣言を受けて

NPO法人ネパール野球ラリグラスの会
顧問 小林 洋平   
理事長 イッソー・タパ 

本日、日本政府より新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する緊急事態宣言が発せられました。ご存知のとおり、現在、世界中で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が広がっており、深刻な状況となっています。これはネパールも例外ではありません。世界保健機関のデータによると、本日現在、ネパールでの感染者数は9名とのことです。この状況を受け、ネパールでも外出禁止令が発令されたり、国際線の発着が停止されたりと様々な感染防止策が実施されています。また、ネパール政府は今年「ネパール観光年2020」(Visit Nepal 2020)というキャンペーンを展開していてネパールへの来訪者の誘致に努めていますが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の広がりはこのキャンペーンにも打撃を与えています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大については、世界の野球関係者の間でも盛んに情報交換が行われています。それを聞く限りでは、今は野球どころではなく、日々の練習や野球大会の計画も変更を余儀なくされています。そして、様々なイベントが中止・延期となる中で、東京オリンピックも延期が決まりました。今回の東京オリンピックは野球が復活する大会でもあり、世界の野球関係者も心待ちにしていただけに、残念な限りです。

こういった大規模な病気の流行はこれが初めてではありません。ペスト、コレラ、結核、天然痘など、これまでにも人類は様々な病気に直面してきました。そして、その度に人類は病気と闘ってそれを乗り越えてきました。また、病気との闘いの中で社会の環境が大きく変わることもあります。例えば、日本では明治初期に汚水が原因となりコレラ等が流行しました。そしてこれが契機となり、上下水道の整備を含めた衛生的な都市環境の整備が始められました。今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大でも、在宅勤務やテレワークの普及が加速していて、働き方や産業構造が見直される切っ掛けともなっています。

今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大では、世界中で多くの人々が犠牲となっています。このこと自体は悲しむべきことで、犠牲者の方々にはお悔やみを申し上げます。しかし、こうした方々の失われた命に報いるためにも、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との闘いの中で、世界をより良い未来に繋げていかなければなりません。今回の混乱が一刻も早く終息し、平穏な日常が戻って来ることを切に願っています。そして、このような時こそ、世界が明るい方向へ向かうためにも、全世界の人々が国やコミュニティーの枠にとらわれずに、ひとつになって困難を乗り越えていくことが必要です。そのために、自分たちは何ができるでしょうか。各地では不要不急の外出を避けるといった要請もなされておりますが、特効薬も無い中では、ひとりひとりの自覚ある行動が感染拡大を防ぐための大きな力となります。皆さん、力を合わせて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との闘いに打ち勝ちましょう。

なお、本日の緊急事態宣言を受け、当会でも事務所での業務は在宅での業務に変更しております。当会へのお問い合わせなどは、メールまたは電話にてお願い申し上げます。

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