2026年3月13日

【コラム】WBCの日程、本当に公平なのか

本日で一次ラウンドが終了したWBC。20カ国が世界の舞台で競い合うこの大会だが、日程の組み方に少し気になる点がある。毎日、どこかの国の代表は試合がなく休みを取る一方で、連戦を強いられる代表もいる。単純な勝敗だけでなく、疲労や調整の差が戦いに影響することもあり、条件の公平さという点で疑問が残る。

こうしたスケジュールの背景には、MLBシーズンとの兼ね合いがある。WBCは春先に開催され、各国の主力は所属クラブでの調整や渡航日程を考慮しなければならない。そのため、日程をすべて均等に組むことは現実的に難しいという事情がある。しかし、制約があるからといって議論すらされないままでいいのだろうか。

20カ国という現行の枠組み自体も、日程の偏りを生みやすい原因のひとつだ。たとえば24カ国や32カ国に拡大すれば、一次ラウンドでより均等に試合を割り振る余地が増える可能性がある。確かに国を増やせば一部でレベル差が懸念されるかもしれない。しかし、今大会を見ている限りでは、各国の実力差は年々縮まりつつあり、多くの拮抗した試合が生まれているのも事実だ。24カ国に拡大しても、「勝っても負けても面白い試合」が増えるという期待は十分に持てる。

もう一つ調整が必要なのはプール最終日の試合時間帯だ。全試合を同時刻に行えば、「最後の試合だから有利/不利」といった偶然性による差を減らせる。この点は、クリアにしておきたいルール上の工夫だ。

スポーツは結果だけがすべてではない。条件の公平さも大会の価値そのものにつながる。

公平でバランスのとれた日程で戦われる試合は、選手にとっても観客にとっても理想的な舞台だ。WBCは世界中の野球ファンが注目する大会であり、日程上の偏りまで含めて議論されるべきテーマだろう。大会の規模や日程の組み立てに工夫を加えることで、より面白く、公正な大会に進化する可能性は大いにあるはずだ。

明日から始まる決勝ラウンド。ここからは負けられない戦いが連続する。どの代表も全力をぶつけ、最後の一球まで目が離せない熱戦になることだろう。野球ファンとして、期待せずにはいられない。

ネパール代表は現在世界ランキング圏外だが、こうした国々にも国際舞台で戦う機会が広がれば、野球の裾野はさらに広がっていく。いつか、ランキング下位国や新興国が参加する裏WBCのような大会があっても面白いかもしれない

【文:小林洋平】